FC2ブログ

Das leise Sterben  静かな死

ここでは、「Das leise Sterben  静かな死」 に関する記事を紹介しています。
静かな死 ドルテ・ズィーデントプフ + 白血病患者急増?

転載はじめ

これは3月、福島原発が爆発した直後にドイツのニュース専門チャンネルn-tv オンライン版に掲載された記事です。

タイトルからしてあまりに衝撃的で、当時とても和訳する気にならなかったのですが、

福島から遠く離れた横浜でもストロンチウムの検出された今、翻訳してみることにしました。

ここでインタビューに答えているドイツの女医ドルテ・ズィーデントプフさんは同じ時期、ドイツ第一テレビARD局の『遺伝子の中で荒れ狂うチェルノブイリ』 にも登場されていました。

ソース:Das leise Sterben

ドルテ・ズィーデントプフ[Dörte Siedentopf]さんは20年来チェルノブイリ近郊の汚染地域を訪れ、現地とドイツとで、放射能の被害者達の救援活動を行っています。ズィーデントプフさんは核戦争防止国際医師会議 IPPNWのメンバーでもあります。n-tvとのインタビューでは白ロシアの村の人々の悲しみに満ちた生活とその静かな死について、そして原発事故の起こった福島を待ち受けている将来について語ってくださいました。



n-tv:20年間チェルノブイリの放射能犠牲者をご覧になっていらっしゃる経験から、日本人を待ち受けている将来についてどのようにお考えになりますか?
急性放射線障害に脅かされている原発作業員達の運命については誰しも想像がつくでしょうけれども、低線量被曝に晒される何千人、何万人もの人間にも着目しなければなりません。
事故のおぞましい映像や、遅かれ早かれ死に見舞われ、あるいは病に倒れるだろう作業員達の運命にも関わらず、
私達はあまりにあっさりと、低量被曝を受けた人々の間に長い年月に渡って広がっていくことになる病気を忘れてしまいます。


n-tv:福島原発周辺地域の放射能汚染に関する具体的な報告はありますか?
残念ながら信頼できる情報はほとんどありません。セシウムが環境に放出されたとらしいというのが私が最近耳にした情報です。そこでセシウムを例にとって説明しましょう。
セシウムは生物学的にカリウムと似ており、人間の体は良性のカリウムとセシウムとを区別出来ません。
セシウムは呼吸と食物を通して人体に侵入します。
セシウムの身体への侵入を防ぐことは出来ません。

人間の体に入ったセシウムは独立して細胞に取り付き、細胞のエネルギー源を破壊します。
肝臓であろうと膵臓または脳細胞であろうと問題ではありません。。

セシウムに取り付かれた細胞は、隣接する細胞を同様の状態にした後、死亡します。
こうやって不気味な悪循環が始まるのです。

生命は細胞から誕生しますが、この場合、細胞は死の出発点となるのです。


n-tv:細胞に取り付いたセシウムの潜伏期間はどれくらいですか?
それはセシウムを取り込んだ人の年齢によります。

子供は細胞分裂を絶え間なく行っていますから、より大きな危険にさらされています。

成長期にある子供は常にエネルギーを必要とし、常に傷ついた細胞と共存していかなければならないのです。
すでに臓器の成長が終わり、細胞分裂の総数が少ない成人は、即座には脅かされません。

そう言う訳で、子供の方がずっと早い時期に悪性の疾患に見舞われます。
チェルノブイリの経験から早ければ一年後から四年後とわかっています。
成人の潜伏期間は20年から25年です。


n-tv:つまりチェルノブイリ事故から25年を経た今、当時いわゆる低線量被曝を受けた人間が発病しているということなのですか?
その通りです。当時の大人は25年間生き延び、今病気になっています。
私達はそれを”静かな死”と呼んでいます。
当時の子供達はもうとっくに発病しています。
そして多くが死んでしまいました。



n-tv:人間の生殖活動にはどのような影響があるのでしょうか?

セシウムは遺伝細胞にも存在します。厄介なのはセシウムが女性の卵巣や卵細胞にも取り付くことです。

 これらは再生しない細胞なので、生涯傷つくことになります。 男性の精子は再生しますが、生殖活動の中で、傷ついた情報が伝達されていきます。そうなるとまったく子供が生まれなくなるか、または生まれても、父親と母親から傷ついた情報を受け継いでいるのです。 

その結果はとても想像できません。

日本の責任者達はとっくに女性や子供を南に移住させていなければなりません。

何故彼らがそれを実行しないのか、私には皆目理解が出来ません。 

将来大量の白血病が出現するでしょう。

今回のセシウム雲は日本人にとって大変な惨劇です。
しかもその他の放射性核種についてはまだ何もわかっていないのです。


n-tv:ヨウ素とストロンチウムも話題に上っています。
ヨウ素というのは放射性ヨウ素のことで、子供の甲状腺に様々な影響を与えます。
子供達は成長途上にありますから、甲状腺は大人よりも多くの放射性ヨウ素を取り込んでしまいます。
チェルノブイリの経験から、子供達の甲状腺癌が飛躍的に増加することが予測されます。
残念ながら日本の方々は覚悟をしていなければなりません。

n-tv:ストロンチウムは?
ストロンチウムもセシウムに似て、厄介極まりない核種です。
人間の体はストロンチウムも区別することが出来ず、食物に含まれていれば吸収してしまいます。

ストロンチウムは骨と歯に取り付いて放射を続け、血液(つまり赤血球や白血球、血小板と言った基本細胞)を製造する器官のある骨髄を攻撃します。
これらの血液細胞はストロンチウムによって傷つけられます。それも生涯に渡ってです。


というのはストロンチウムは一度取り付いた場所を離れることは決してなく、そこで短いベータ線を放射し続けるからです。

n-tv:事故を起こした原子炉の周辺地域がどれくらいの時間で再び清浄になったと言うことが出来るデータは存在しますか?
半減期というのは放射線の半分が消滅する期間を指すだけです。
生物環境から放射性核種が完全に消滅する時期を想像するには、それぞれの半減期に10を掛けなければなりません。
ストロンチウムとセシウムの場合はだいたい400年ということになります。
つまり想像しうるあらゆる生物環境いたるところに低量の放射線が存在すると言うことです。
もちろん地下水にも。


n-tv:汚染地域で生きること言うことを、どのように想像したらいいのでしょうか?


生きるですって? 
何よりも人々は死んで行くのです。静かに死んでいきます。

主に癌が原因ですが、あらゆる病気で人々は死んでいきます。
ストロンチウムも大きく起因しています。例えばエネルギー交換が不可能となって心筋がやられます。
ベラルーシーで行った診察は、子供達が2歳、3歳、4歳にして急性心不全で死んで行くことを証明しています。
癌だけではないのです。腎臓不全、肝不全や多くは血液製造障害が原因で人々は死んでいきます。
これらは「チェルノブイリ・エイズ」という名称で知られ、生き延びられるチャンスはほとんどありません。

n-tv:事故との共存が社会的に受け入れられることが最終的にあるのでしょうか?
外見上はあります。私はかれこれ20年に渡って定期的にチェルノブイリの周辺地域を訪れていますが、今でも現地の人々は事故のこと、自分達の将来のことについて語るのを嫌います。
彼らは身を小さくして、死と共に生きています。死人を出さない家族はありません。 

若い人々、うんと若い人々が本来は老人にしかありえない病に侵されています。 

チェルノブイリでは、家を出た途端倒れて死ぬ若者がいます。
急性の心不全です。20歳,25歳,30歳での心不全は決して珍しくありません。


n-tv: プルトニウムについてまだ話をしていません。
もしも大爆発が起こったら環境に放出される可能性がありますね。

万一原子炉のひとつでも本当に爆発することになったら、私には想像したくもない惨事になるでしょう。
プルトニウムはこの世で一番恐ろしい毒物です。福島の原子炉の燃料の半分はプルトニウムを含んでいるという話です。ほんの少量でもプルトニウムが体内に侵入すると肺癌に発展します。
これに対して人間の体はまったく無防備です。そしてこれは不治です。
何十万という人々が命を落とすことになるかもしれません。

(Peter Poprawa によるインタビュー)

多分、自分は癌で死ぬのであろう、タバコも吸ったし酒も飲んだ。
でも、原発汚染で死ぬのは不本意だ。
まして、白血病で死ぬのは嫌だ。

文科省によって否定された原発事故由来のストロンチウムと2人の女優のがん死から見える放射性物質の長期的影響
文科省によって否定された原発事故由来のストロンチウムと2人の女優のがん死から見える放射性物質の長期的影響


10月に横浜市内で検出されたとされるストロンチウムは文科省の検査により、福島原発事故由来ではないと判断されている。
 文科省と横浜市とでは異なる検査機関が検査したこともあり、当初ストロンチウムを検出した民間検査機関は、差が出た原因を調査するようなので、その結果を待ちたい。

 以下、単位はすべてBq/kgとする

 まず、当初横浜市で検出された放射性物質は、
市内マンション屋上側溝で、セシウムが63434、ストロンチウムが195、
市内道路側溝で、セシウムが39012、ストロンチウムが129、
市内噴水で、セシウムが31570、ストロンチウムが59、
となっている。

 次に東京都で検出された放射性物質は、
東京国際フォーラム前で、セシウムが20955、ストロンチウムが51、
経産省前で、セシウムが48000、ストロンチウムが48、
清澄白河駅前で、セシウムが19127、ストロンチウムが44、
となっている。

 セシウムに対するストロンチウムの割合はだいたい0.2%から0.3%前後の範囲に収まっており、この割合だけ見ると、いかにも福島原発事故でセシウムといっしょに同じ比率でストロンチウムが首都圏に飛んできたと思わせる。

 ところが、文科省は別の検査機関で測定した結果を公表し、
横浜市内道路側溝でストロンチウム不検出、
横浜市内噴水でストロンチウムが1.1
となっていて、さらにこれらの周辺の土壌も検査していて、
道路側溝付近の土壌でストロンチウムが0.82、
噴水周辺の土壌でストロンチウム不検出
との結果が出ている。
 セシウムについては横浜市の計測結果と同じではないが似たような値が出ている。

 文科省のこの結果だけを見るとストロンチウムについては原発事故の影響は無いと判断できる。
 最初に横浜市内でストロンチウムを検出した民間検査機関は、文科省と同じように道路側溝周辺と噴水周辺の土壌から採取した試料を検査して比べてみれば、だいたいのことはわかるだろう。

 問題はこの検査結果が示すものだ。
 文科省の検査結果でストロンチウムが不検出、あるいは微量だったとしても、首都圏にセシウムが大量にあることに変わりはないし、福島市内でストロンチウムが77と検出されている事実も変わらない。

 1950年代から1960年代前半までは大気圏核実験が頻繁に行われ、死の灰が地球上に降り注いだ。
 沢田名大名誉教授によれば、日本は雨がよく降るので、大気中を浮遊している放射性物質が雨とともに日本にはかなり多く落下したのだという。

 環境化学分析センターなどが、大気圏核実験のときの日本国内の水田土壌の放射能濃度を論文に記している。
 放射能汚染の最大値は1963年から1966年にかけて観測され、ストロンチウムに関しては1963年において最大値が26.9で最小値は3.1、平均は13.7だった。セシウムに関しては同じく1963年において最大値が100で最小値が7.3、全国平均は38.9だった。

 セシウムに関して言えば、首都圏でも核実験当時よりも現在のほうがはるかに土壌汚染は深刻である。ストロンチウムについて言えば、文科省の検査結果であれば現在のほうが軽く、横浜市民によるものであれば滞留した場所では現在のほうが深刻である。

 ただ、核実験当時にはストロンチウムはセシウムの約1/3あるのに、現在は比率でみると大量にあるセシウムに比べるとストロンチウムの量は、文科省の検査であろうと市民の調査であろうと小さい。
 これは、たぶん福島原発事故で核爆発のようなことは起きなかったからだと推測できよう。それでも、セシウムの量はうんざりするほど多い。

 東北大の瀬木三雄博士が大気圏核実験による放射能汚染とがんとの相関の研究結果を公表している。
 その研究結果によると、日本での小児がん死亡者数は人口10万人当たりで1960年代中ごろまでに戦前の7倍近くになっている。ここがピークで以後は減少に向かっている。
 老人のがんの場合は加齢の影響もあるので戦前との比較は難しいが、子供のがんは加齢の影響を無視できるだけに戦後は50年代から始まった核実験による放射能の影響だったのではないかと思える。部分的核実験停止後は小児がんが減ってるだけに特にそう感じられる。

 そして、白血病と乳がんの2つのがんも日本で戦後増加している。
 チェルノブイリ原発事故のあとウクライナでは大人の白血病が増えたと報告され、乳幼児期に被曝した女子が成人すると乳がんにかかりやすいと言われている。

 東京都立衛生研究所の調べでは、乳がんによる死亡は戦前は年間900名程度で、1955年では1572名だったのが、その後ほぼ右肩上がりで増加し、1996年には7900名となった。
 また、昨年は乳がんによる死亡者数は12000名を超えている。
 これも大気圏核実験時代の50年代から60年代に、子供のときに被曝した女性が成人後に発病したと見られなくもない。

 白血病に関しては、1950年代から増え始め、0~9歳では1965年がピークで、10~19歳では1980年がピークだと青木國男愛知県がんセンター名誉総長は言っている。
 これもやはり、50年代から60年代に大気圏核実験による死の灰で乳幼児期に被曝した者が9歳以下で発病し、そうでなければもう少し成長してから発病すると思えなくもない。

 セシウムは女性の乳腺に蓄積しやすいと言われている。また、ストロンチウムは骨に蓄積されやすいとされている。
 乳腺に放射能が浴びせられれば乳がんに、骨髄に放射能が浴びせられれば白血病をはじめとする血液の病気(リンパ腫や骨髄腫)になりそうなことくらい一般人でも容易に想像がつく。

 1980年代に大人気だった女優の夏目雅子は、人気絶頂の1985年、27歳のときに白血病で死んでいる。彼女が生まれたのは1957年だ。
 また再発する乳がんと長年闘病し続けて今年力尽きた女優の田中好子は、1956年の生まれである。また、彼女は荒川沿いで育っていて、弟も骨肉腫という放射能由来であっても不思議でない病気で若くして死んでいる。
 ECRRのバズビー博士の言う河川流域に放射能は滞留しやすいという説と妙に符合する。

 こうした悲劇を回避するために、まずストロンチウムとセシウムの汚染濃度をそれぞれの地域でもう一度見直して、国と自治体はもっと真剣に地域に見合った対策を練るべきではないだろうか。
関連記事
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://biwanomori.blog90.fc2.com/tb.php/210-b16e3b76
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック